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「ジョニーは行方不明」監督、ホウ・シャオシェンの「疲れるね」発言で作品を再編集

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ホァン・シー

ホァン・シー

「ジョニーは行方不明」のトークイベントが本日11月22日、東京・有楽町朝日ホールで開催中の第18回東京フィルメックスにて実施され、監督のホァン・シーが登壇した。

本作は、ホウ・シャオシェンのアシスタントを務めていたホァン・シーの監督デビュー作。台北に生きる若者たちがつながり合う姿を描いた群像劇で、第19回台北映画祭にて脚本賞をはじめ4部門に輝いた。

若い女性がジョニーという男性宛ての間違い電話を受けるシーンが何度も出てくる本作。ホァン・シーはそれらの場面について「友人の身に起こったことを参考にしました。電話番号を変えて何度も間違い電話がくるようになったそのその友人は、間違い電話に腹を立てていたのですが、いつしかその相手に親しみを感じるようになっていったんです」とモチーフを語る。またキャストにはそれぞれ自身が演じるパートしか書いていない脚本を渡したことに触れ「自分の役に入り込んでほしいと思っていたんです。その際ほかの状況を知らないほうがいいと考えました」と演出方法を明かす。

冒頭に描かれる車がエンストするシーンについてホァン・シーは「道路での撮影は非常に難しい」とコメント。続けて「混んでいる時間帯の道路で撮影をしたかった。それは台北の普段の風景を撮りたかったからです」と狙いを述べた。

観客から、製作総指揮を務めているホウ・シャオシェンが本作で果たした役割について質問されると「上映時間が2時間ちょっとの最初のバージョンを監督に試写で観ていただいたとき『疲れるね』とおっしゃられて」と笑いながら述べ、「そのあと97分まで短くして違うバージョンを作りました。それでOKが出たんですが私たちは短くしすぎたと思い、最終的に105分の今のバージョンになりました。もちろん監督からOKをいただいています」と返答。またホウ・シャオシェンから学んだことを聞かれると「具体的な映画のこと以上に、人間としてどうあるべきか、人に対してどう対処するべきかというのを、監督のそばにいて知らず知らずのうちに身に着けて学んできたと思います」と述懐した。

第18回東京フィルメックスは11月26日まで東京・有楽町朝日ホールほかにて開催。25日に授賞式が行われる。

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